2013年9月9日月曜日

山を下って泥だらけ

今年は妙にマウンテンバイクにハマっている私。
ロードとは違った楽しさがあります。

冬にスパイクタイヤを履いてのスノートレイルに始まり、野幌森林公園でのジープロードやシングルトラック走行、果てはクロスカントリーレースにまで参加したりして、ロードでの走行距離が中々伸びません。

そんな中、今度はダウンヒルに手を出してしまいました。
標高700mの山の上から下ります。




きっかけは自転車仲間からのお誘い。
ロードも乗るけど最近はMTBにシフトしているという方に、スキー場と遊園地で有名なルスツリゾートで、初心者でも楽しめるDHコースが出来たので行ってみないかと誘われました。

自分のMTBは29er のハードテイル。MTBの中でもDHには不向きなタイプです。
しかし、ルスツ程度なら車種関係無くDHが楽しめるという話も聞いて、行ってみるかということになりました。

何事も新しいことを始める時はワクワクと不安とが入り混じるのですが、今回は下りの怖さより、下りの楽しみが勝っていて、ワクワクしながらその日を待っていたのです。
ところが、最初に予定した日は北海道全体が豪雨に見まわれ、雨は上がったもののコースが一部崩れてしまって走れず。

その翌週も雨に降られ、行けなくはなかったのですが私が風邪っぽかったためキャンセル。

昨日は3度目の正直だったのです。

札幌からルスツリゾートのある留寿都村まで、中山峠で渋滞に引っかからなければ車で2時間半程度。ルスツリゾートに来るのは学生時代にスキーに来て以来ですから、実に15年以上ぶり。同行した嫁も同様で、ちょっとした懐かしさを感じます。

駐車場に入る際、誘導の方に「MTBで来ました」と伝えると、2番めの駐車場に誘導されます。そこで一旦車から降りてチケットを購入後、再度車で一番奥にある7番目の駐車場に向かって欲しいと言われました。
その通りにしてチケット売り場に行くと、女の子を中心に列を作っています。もちろんMTBではなく遊園地。窓口でMTBだと伝えると、「あー、はいはい」といった感じで窓口の方が奥からチケットと誓約書を持ってきました。署名があるので、誰かがチケットを買いに行くというのはダメなんですね。免責事項の誓約書に署名をし、簡単な注意事項を聞いて駐車場に戻りました。

一番奥の駐車場に向かうと、既に10台以上の車が。
コース利用時間は10:00~17:00ということで、10:00を少し回ったくらいに到着したのですが、誘ってくれた方を含め、既にコースに入っている人がいるようです。

早速車からMTBをおろして準備をしていると、片言の日本語で話しかけられます。
このコースを作ったマークさんです。



マークさんは笑顔で「来てくれて嬉しい」「天気がいいので楽しんでいって欲しい」という意味のことを話してくれて、「初めてですか?」と聞かれて初めてだと伝えると、「1本目は注意点もあるので一緒に行きましょう。準備ができたらゴンドラ乗り場まで来て下さい。」と言って去って行きました。

駐車場からゴンドラ乗り場までは自転車に乗ってはいけない区間なので押し歩きです。
一本下る度に歩かなければならないので少しかったるいですが、リゾート施設内で歩行者もいるので、事故のないようにということでしょう。ルールはちゃんと守ります。

ゴンドラ乗り場で再びマークさんと会って、ゴンドラへの載せ方を教わります。
ゴンドラ後部についたフックにフロントホイールを引っ掛けるだけなのですが、なれるまではちょっと大変かも。ゴンドラの係の人も手伝ってくれるので、慣れるまではお願いすると良いでしょう。

ゴンドラにぶら下がるMarlin。奥には次のゴンドラに乗る嫁とマークさんが見えます。
MTB1台ごとに1台のゴンドラが必要なのですが、フックのついたゴンドラは5台しかありません。
フック付きゴンドラが5台くると、フック無しのゴンドラが9台来て、またフック付きが5台くるというサイクル。
展望台に行く利用客もいるので、譲り合って使うことになります。

ゴンドラ乗り場の向こうに見えるホテルが・・・

遠ざかって行きます。

子供と奥さんを遊園地で遊ばせてというパターンはありですね。

頂上について、ゴンドラから下ろすときも慣れないと一苦労。
これも係員さんが手伝ってくれます。

気持ちの良い眺めからさあ、スタートです。
スタート地点となる展望台からの眺め。

最初はマークさんの初心者講座。
なるべく腰を浮かせてバランスに注意しながら走ること。前ブレーキだけをかけたり、急ブレーキをかけたりしないこと。ペダル位置は水平にすること。など簡単な説明を受けて、私達夫婦の他、もう一組のカップル。そしてヘルメットにカメラを装着したFATBIKEの方。・・・佇まいがどうみても初心者じゃないような?

私達夫婦は野幌森林公園程度でしか走ったことが無い旨を申告。
フルサスじゃないけど大丈夫?と聞くとマークさんは「だいじょうぶ、だいじょうぶですよ~」と。

まずは砂利道ジープロード。実はここが一番怖いです。スピードが出る上、滑るし凸凹はあるしで、腰を浮かしてバランスを取るのに一苦労。最初から太ももがパンパンになりました。

ゴンドラを降りてからゲレンデの裏手にある展望台を起点にジープロード、シングルトラック、ジープロードと通ってゴンドラのある正面のゲレンデに出ると早速バンクがあります。最初はブレーキを効かせつつそっと回ります。
途中では、看板の説明があり、初心者向けのコースと岩場になっている上級者向けのコースに分かれるようです。もちろん初心者向けのコースをそっと下りますが、ここでなんかブレーキが効きません。全く効かないのではなく、ズルズルと滑る感じ。あれれ?と思っているとそのうちフロントが全く効かなくなりました。

幸い、スピードが落ちた所だったのでコース外にストップ。見てみるとブレーキレバーが外れています。レバーが破損したわけではなく、ワイヤーが伸びてアジャスターごと外れてしまったような感じです。マークさんが応急に処置をしてくれて再スタート・・・やっぱりダメ。リアも効きが悪い。

こりゃダメだと途中から歩いて下ることに。
嫁を含む皆さんには先に行ってもらい、コースの状態を見ながら歩いて降りました。幸い、後ろからくる人は見通しの良いところでパス出来たので迷惑にはならなかったかなーと。

下り切ったところでマークさんが待っていてくれたので、駐車場に戻ってもう一度マークさんに見てもらいました。


リアブレーキを見てくれているマークさんと、ただ眺めている私。

結果、ワイヤーを締めている部分が緩んでずれたのと、ブレーキパットがかなり摩耗していた事が原因だったようです。購入して2年と少し、ブレーキはこれまであまり気にしていなかったので、ちゃんとしたメンテナンスは怠っていた部分です。今回は事故になる前に対応できましたが、MTBをやるなら気をつけなければ。

マークさんのお陰で処置も終わり、2本目、というか実質1本目に向かいます。
嫁と二人で山頂からおっかなびっくり下っていき、中々楽しいかもーと思っていると、後ろから「いてっ!」ガサガサガサという音が。嫁がすっ転んで草むらに突っ込んだ音でした。下から声をかけると一応は無事な様子。降りてくるのを待っていると泥だらけになった嫁がやってきました。見た目は問題なさそうですが、腿を打撲したようです。

そこで少し休んでいると、誘ってくれた方から電話。既に数本下り終わってゴンドラ乗り場で待ってるよーと。

実は2本めのゴンドラから見えてました

この日は来場者が多く、マークさんも喜んでました。

休憩もそこそこに下まで下ります。このコースは何箇所か岩場だったり、狭いコーナーだったり、落差が急だったりという所がありますが、そこ以外は総じて初心者でも下れる程度。幸い、コース後半はさほど難しい所が無いのでとっとと下ってしまいました。

初めてご一緒する方も含め7人、後でもう一方、先ほどのFATBIKEの方もご一緒することに。
FATBIKEの方は、いつもカッコイイ動画をアップする方で、この時はフルサスバイクに乗り換えていらっしゃいました。この方の前を走ると、動画をアップされてしまうのでw、後ろをついていくことにします。

知っている人と一緒だと安心です。だけど、気を抜くとコケます。
はい、皆さんの目の前で一回転しました。見事な転び方だったと褒められても嬉しくありません(笑)
嫁に続いて私も泥だらけに。

他の人の下りを眺めつつ、下りきって休憩。


ひまわりが綺麗なルスツリゾート

馬や牛、ヤギもいました。

一緒に走った皆さん

お昼はお湯を沸かしてカップラーメン。キャンプみたいで楽しい。
休憩して昼食をとっていると、怪我人情報が入ります。

「一人トラックで降りてくるわ」
「メカ?」
「メカも人も」

しばらくして、肩を吊った方とリアディレイラーが無残なことになったMTBが。
どうやらジャンプして遊んでいて転び、鎖骨をやってしまったとのこと。
この日は怪我人が多く、他にも膝をひねった女性がいたり、うちの嫁も打撲したところが腫れてきたので大事をとって昼食後はDNSになりました。

私もブレーキの効きがやはりイマイチだったこともあって、昼食後は一本下って仲間より先に上がりにしました。
最後も岩場でコケて右膝を痛打しましたが。


帰りはまっすぐ自転車屋へ。
というのも、注文していた油圧ブレーキのパーツ一式が届いていたからです。
これがこの日に間に合っていればなぁ・・・
過ぎたことを言ってもしかたないので、Marlinを預けて帰りました。

実はもう一箇所アップグレードを目論んでいるのだけど、今はまだないしょ。




ちなみに、1日経った現在、痛打した左膝、両腕、そして何より両太ももが痛いです。
おまけに握力が少し怪しい。
これまでロードやシングルトラックで使ってない筋肉を使っていたりするのでしょう。

さて、初めてのダウンヒルは楽しかったですか?と聞かれれば「楽しかった!」と答えます。
XCのようにゼェゼェ言いながら急坂を登るよりは、DHで下りに専念するほうが楽しいかも。
ただ、やっぱりまだロードの方が楽しいなと思います。
自分はロードメインでたまにMTBでXCやDHで遊ぶくらいがいいんじゃないかなと思っています。
今年はルスツに行けそうな機会はあと一回しか無いですが、調整して何とか油圧ブレーキで下ってみたいと思っています。

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